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2010年1月25日 (月)

アトムレンズでない(?)タクマー50mm f1.4

最近、オールドレンズ沼に片足を突っ込んでしまったMEGPONでございますw

今日は、オールドレンズのディープな一面を覗いたハナシでございます。

大阪に出張した帰り、とあるカメラ屋に寄って旭光学のタクマーを物色した。その筋の方なら、アトムなレンズか・・・・と思われるだろう。そう、そのアトムなレンズ(放射能レンズ)を物色したのである。自然放射線の100倍とも言われる放射線を発するアブナイやつなのであるが、写りはいいという。

その昔、レンズに酸化トリウムを混ぜることにより屈折率の高いレンズを製造する発明がなされ、1953年に、ライツがズミクロンに使ったことは有名である。その後、日本メーカーも採用して1970年代半ばまで使われていたという。
トリウム自体は放射性元素であるため、これが混ざったガラスは放射線を出す。
タクマーは、放射線を出すレンズ(別名、アトムレンズ)として、有名なのである。

さて当のレンズであるが、選り取りみどりのスーパータクマー55mm f1.8(これはほぼアトムレンズ)やSMCタクマー55mm f1.8(ヘリコイドにゴムを貼った後期モノは非アトム)に混ざって一つだけスーパータクマー50mm f1.4があった。こいつは比較的珍しいし、外観OK、LEDペンライトでレンズを覗くと後玉に擦り傷がある以外はとても綺麗だったので買って帰った。

Img_8834_r

スーパータクマーの時代は、モノコートであるから反射光は黄色い。
しばらく、反射光に見とれた後、コピーペーパーに乗っけてレンズの色を見た。

アトムレンズなら少なからず黄色く着色しているはず・・・・・・・・・

あっ・・・・・・・ 全然黄色くない・・・・・・・・
そんなはずが・・・・・・・・
この頃のヤツはアトムなはず・・・・・・・

気を取り直して、なにがどうなのか調べてみたら意外な事実が・・・・・・

旭光学は、1964年のオリンピックにあわせてスーパータクマー50mm f1.4を発売した。
その時のエレメント構成は6群8枚。ダブルガウス型では贅沢な構成である。
しかし、1年余で6群7枚構成へマイナーチェンジを行っている。マイナーチェンジといっても、この新レンズは、後の標準レンズのエレメント構成に影響を与えた画期的発明だったそうだ。
マイナーチェンジの理由は、一部では6群8枚構成がコストが合わなかったというハナシをきくが、6群7枚構成のいいレンズができたのでチェンジしたというところではないかな。
新レンズは、ズミクロンの影響を受けて酸化トリウム含有ガラスが使われ、後年、アトムレンズと呼ばれるようになってしまった。

1年余の命だった最初のバージョン、model Ⅰとも初期型とも呼ばれ、ちょっと珍しいらしい。
アトムレンズでないといわれる初期型を見分ける方法は、その筋の方が研究され、ありがたくもネット上に公開されている。
それによると、初期型は、
①銘がSuper-Takumar 1:1.4/50 Asahi Opt. co.の順になっている。
②絞り環数字6の字体が丸みがない。
③重量が245g (242gというところもある)
参照 
http://www.ucatv.ne.jp/~tweety/ 

さて買ってきたレンズであるが、全て当てはまってしまった。
つまり、初期型、40数年も前のレンズだったのである。

旭光学(現PENTAX)は、1952年に日本初の一眼レフ「アサヒフレックスⅠ」を開発し、その後、一眼レフ関連で世界初を連発し、銀塩時代に一世を風靡する。
当時、PENTAX LX、めちゃ欲しかったな~(°°w

たまたま買ったレンズが、珍しいヤツだったのはちょっと得した気分だが、それよりも旭光学の標準レンズの歴史を垣間見ることになるとは思いもよらなかったというのが素直な感想である。

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